どうもAMAKenです。
本記事では、二級建築士試験の設計製図試験に対して
- 独学でも合格できる?
- 難易度はどれくらい?
- おすすめの参考書は何?
というように悩んでいる方に向けて勉強法やおすすめの参考書などを紹介していきたいのですが、
独学での勉強はおすすめしません!!
手書きでの作図に慣れている方は別ですが、学生時代からCADを使っている方には、特に独学での勉強はおすすめしません。
30代半ばの私でも大学時代に手書きで図面を書いたのは入学当初の半年くらいで、以降はすべてCADで図面を書いていました。
みなさんも同じか、最近の学生であればまったく手書きで書いたことないという方もいるんじゃないでしょうか。
「それでも私は独学で合格するんだ!!」
という強い意志をお持ちの方だけ、この後の記事をご覧ください。
設計製図試験のポイントやおすすめの参考書をご紹介します。
「独学での勉強では無理そうだな」と感じた方向けにおすすめの講習会や資格学校についても今後記事にまとめていきたいと思いますので、是非ご覧ください。
二級建築士試験に独学で合格するための勉強法とおすすめの参考書【設計製図編】
設計製図試験のポイント
まず大まかな設計製図試験の流れを説明します。
①設計課題の読み込み
↓
②エスキス
↓
③作図
↓
④設計課題の確認
事前に試験元から建物の用途や構造、要求図書が発表されますが、敷地や建物などの設計条件は試験当日までわかりません。
まずは①の設計課題の読み込みを行い、その課題に書かれた条件を正確にエスキスへ落とし込みます。
次に②で行ったエスキスを元に③の作図を行い、最後に④で設計課題の条件がすべて図面に落とし込まれているか確認を行うという流れになります。
試験の採点は減点法です。
設計課題で求められている条件が満たされていないと減点され、減点数などに応じて
- ランクⅠ:「知識及び技能」を有するもの
- ランクⅡ:「知識及び技能」が不足しているもの
- ランクⅢ:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
- ランクⅣ:設計条件・要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
とランク分けされ、ランクⅠの人だけが合格となります。
また、未完成な図面や建物として成り立っていない図面などは一発で不合格となります。
試験時間は5時間で、時間配分としては、一般的に①と②を約1時間で終わらせ、③と④を残りの4時間で行う必要があります。
それぞれのポイントについて説明していきます。
①設計課題の読み込み
設計課題には設計条件として、敷地や構造、面積、必要室などの細かな条件が指定されています。
この中の条件を満たしていないと減点され不合格となります。
問題用紙の設計条件に1つずつマーカーを塗っていき、見落としがないように確認することが重要です。
このマーカーは最後にチェックする際にも重要になっていきます!!
②エスキス
次にエスキスですが、ここで一番重要なのは①で整理した設計条件をすべてプランに落とし込む力(エスキス力)です。
エスキス力を鍛えるには、反復練習しかありません。
試験当日まで設計条件は分かりませんので、どんな条件にも対応できるように様々な条件でのエスキスを反復練習して、エスキス力を鍛える必要があります。
実際の試験では、遅くても①の設計課題の読み込みから②のエスキスまでを1時間以内には終える必要があります。
③作図
次に作図ですが、作図で最も重要なのは作図スピード(作図力)です。
ここが手書きでの作図に慣れていない方に一番不足している部分です。
どんなにきれいな図面を書いていても、未完成の図面は一発で不合格になります。
試験ではとにかく図面を時間内に完成させることが最低条件となります。
試験時間は5時間ですが、実際に作図に使える時間は4時間くらいです。
この短い時間の中で、平面図と屋根伏図、立面図、断面図、面積表などをすべて書く必要があります。
作図力を鍛えるには、何度も繰り返し書いて作図に慣れるしか方法はありません。
エスキスと同様で反復練習しかありません!!
ちなみに総合資格学院では、学科試験の翌週から設計製図の講座が開始され、試験日まで毎週2つずつ設計課題が出されます。
大量の課題を行うことで、様々な設計条件にも対応できるようなり、エスキス力と作図力を養っていきます。
④設計課題の確認
最後に設計課題の確認ですが、これは最後にまとめて行うというよりは、②のエスキス後と③の作図を行いながら並行して行う方がよいです。
例えば、課題の中に「玄関に下足入れを設ける」とあれば、平面図に下足入れが書かれているか確認し、①でマークした問題用紙にチェックを入れるような感じです。
この作業を行うことで、設計条件の見落としを減らすことができ、減点項目を減らすことが出来ます。
とにかく書いてあれば良いので、玄関に四角を書いて、引き出し線で「下足入れ」と書くだけでいいんです!!
試験は減点法なので、きれいに書く必要はなく、設計条件をしっかり図面に落とし込めているかが一番重要なのです。
おすすめの参考書
各資格学校などから製図試験対策の参考書が出版されていますのでそれぞれ紹介します。
総合資格学院
総合資格学院からは「設計製図テキスト」と「設計製図課題集」が出版されています。
設計製図テキストは、エスキスの考え方や線の引き方など製図の基礎を学ぶテキストになっています。
次に設計製図課題集は、設計製図試験の課題発表後に出版される課題集で、その年の課題に合わせて編集された課題集になっています。
過去の本試験課題を分析し、どのような課題が出ても対応出来るように5つの課題が含まれています。
進め方としては、まず設計製図テキストでエスキス力と作図力を身に付けて、設計製図課題集で実践に近い設計製図試験対策、製図練習を行います。
日建学院
日建学院からは「設計製図試験課題対策集」が出版されています。
総合資格学院とは異なり、設計製図テキストはなく、この設計製図試験課題対策集に図面の書き方の基礎からその年の課題に合わせた試験対策まですべてが1冊に詰まっています。
収録されている設計課題は4つで、総合資格学院よりも1つ少ないです。
TAC
TACは設計製図に特化した参考書ではなく、「本試験TAC完全解説 学科+設計製図」という学科試験と設計製図試験を合わせた参考書を出版しています。
設計製図に関しては、前年の試験の問題と解説、答案例が書かれているだけなので、設計製図試験の対策としてはあまりおすすめできません。
建築士設計製図研究会
建築士設計製図研究会からは「設計製図課題ドリル」が出版されています。
この参考書にはその年の課題にも対応し、設計課題が10課題も収録されています。
解答に誤記があるというような口コミもありますが、この1冊で図面の書き方も課題の対策を行えるおすすめの参考書です。
まとめ
本記事では、二級建築士試験の製図試験を独学で合格するための勉強法とおすすめの参考書をご紹介しました。
設計製図のポイントは「エスキス力」と「作図力」の2つです。
この2つの力を養うには反復練習しかありません。
参考書の数課題だけでは、正直この2つの力を養うことは難しいです。
製図のポイントでも書きましたが、総合資格学院では、学科試験の翌週から設計製図の講座が開始され、試験日まで毎週2つずつ設計課題が行われています。
これだけやってやっと合格できるための「エスキス力」と「作図力」が養われます。
独学で勉強される方は、総合資格学院の「設計製図テキスト」で製図の基礎を学んで、「設計製図課題集」で5課題、日建学院の「設計製図試験課題対策集」で4課題、建築士設計製図研究会の「設計製図課題ドリル」で10課題、計19課題くらいをやるつもりで臨まないとかなり難しいと思います。
独学での勉強はとても大変だと思いますが、頑張って是非合格しましょう!!
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